「ジャパンオープン」では日本人選手の記録更新に湧いた。なかでも北島康介選手は男子200m平泳ぎで世界記録を約1秒も短縮。スピード社のレーザーレーサーの威力を見せつけた。
現在、スピード製品の開発、製造、販売権を持つのはゴールドウィン。
2007年5月までは42年間、ミズノがライセンスを保持していた。そして、この頃からスピードの水着に変革が起きた。
水着の新素材を世界中で探していたスピードはイタリアの無名に近い繊維メーカー「メクテックス」の素材を選定。
それは、日本メーカーの常識であった「ニット」素材ではなく、「織物」から作られた素材だった。
従来のニット素材は水を含むと2倍近い重量になるのに対し、レーザーレーサーの素材は水を含んでもほとんど変わらない。水泳選手が『浮いているようだ』と形容するのは、「織物だから」ということが基本にあるらしい。
伝統的に織り機に強いイタリアメーカーがレーザーや超音波などの加工法で磨きをかけた技術だ。
「水着は編み物」という固定概念が日本勢の大きな壁になった。
以上、6月16日号日経ビジネス誌星良孝氏の記事からの抜粋。
常識を打ち破ったところにこそ新しい境地が開けるという典型的な事例ではないだろうか。







